南風
(2014)
日本人と台湾人の少女が自転車での旅を通して成長していく姿を描いた、日台合作のサイクリングロードムービー。台湾でもロケを敢行し、九フン、淡水、日月譚といった風光明媚な観光地が登場するほか、日本のサイクリングロードとして有名な広島県と愛媛県を結ぶ「しまなみ海道」も舞台となる。恋人にふられ、仕事では希望しない担当に異動になってしまった26歳のファッション誌編集者・風間藍子は、取材のため台北を訪れる。藍子は自転車を借りるために立ち寄った店で、16歳の少女トントンと出会い、モデルになることを夢見るトントンは、オーディション会場に行くため21歳と偽り、藍子のガイドとして自転車の旅に同行する。最初はなかなかかみ合わなかった2人だが、旅の途中で台湾人の青年ユウや日本人サイクリストのゴウとも出会い、旅を続けていくなかで心を通わせていく。「帰郷」「神童」「コドモのコドモ」など、繊細な人物描写で定評のある萩生田宏治監督が、6年ぶりに長編映画でメガホンをとった。