「完全ワンシーン・ワンカット」のドラマ第2弾
(2013)
女優の竹内結子が、三谷幸喜脚本・監督による「完全ワンシーン・ワンカット」のドラマ第2弾『大空港(仮)』(WOWOWで年内放送予定)に主演することが17日、わかった。竹内は2011年公開の映画『ステキな金縛り』で三谷作品に初参加。竹内は、今回初めて主演でオファーされた作品がNGの許されない困難な作品と知り、「未知との遭遇ですね(笑)」といかにもうれしそうだ。 三谷監督が、始まりから終わりまで一度もカメラを止めずに撮り続ける“究極”のノンストップドラマに初めて挑んだのは、2011年放送のドラマ『short cut』(同局)。112分にも及ぶオール野外ロケの中、夫婦のやりとりを繊細に描き、「日本民間放送連盟賞 テレビドラマ番組 最優秀」を受賞するなど高い評価を得た。 前回を振り返り、三谷監督は「演劇のようで、映像のようで、なおかつ2時間ぶっ通しで演技をする俳優さんを楽しむドキュメンタリーのようでもあるという3つの面白さがひとつになった、今までにない不思議な作品ができたのではないか。みなさん評価してくださったし、業界の人からも賛辞をいただき、すごく手応えがありました」と自信たっぷり。そして、今回は「竹内結子を90分追い込んだらどうなるか、というのを観て楽しむドキュメンタリーでもある」と不敵に笑う。 ストーリーは天候不良で空港に降り立った家族に起こるトラブルが、やがて大騒動に発展していくという群像コメディー。竹内は騒動に巻き込まれるグランドスタッフを演じる。前回をはるかに超えるスケールで、地方空港を舞台にした大規模なロケを敢行。前作では3人だった出演者が今作では竹内を含むメインキャスト12人プラス、大勢のキャスト・エキストラと大幅にパワーアップする。難易度も非常に高くなり、“全く新しい挑戦”といっても過言ではない。 さらに三谷監督は「今回物語の中心になるのが家族。ごくごく普通の家族が天候不順で空港で1時間半そこですごさなくなくてはいけなくなったときに、今まで彼らが隠していたいろいろな秘密が明らかになっていく。それぞれの悩みを抱えた家族の物語です。僕としても初めてのテーマです」と意気込む。 撮影前の心境を竹内は「ジェットコースターの昇り状態」と例えた。「カタカタカタ…うわぁどんな景色が見えるかな、という感じです。どういうコースを辿るのか想像つかないと言うか…」と戸惑いをみせる一方、「(三谷作品は)きっとこういうことになるんじゃないかという予想なり想定というものが、ことごとく崩れていくような感じがして、一度、頭をゼロにして現場に入っていくと新しいものが見つかるような感じがします」と前向きに語っている。 ほかに、お金に困っているルポライター役に生瀬勝久、謎めいた女性役に戸田恵梨香、偽者のパイロット役にオダギリジョー、家族に隠し事がある父親役に香川照之ら主役級の俳優が多数出演する。